もし自分が脳振盪になったと疑ったら?

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アメリカ産アスレティックトレーナー(ATC)
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はじめに

こんにちわ、爪川です

今回の記事では「スポーツや運動中にもし自分が脳振盪になったと疑った場合にどうすべきか」についてアメリカのアスレティックトレーナーズ協会のインフォグラフィックを参考にまとめていきたいと思います

もし自分が脳振盪になったと疑ったら?

アメリカのアスレティックトレーナーズ協会のインフォグラフィック

①脳振盪を疑ったらすぐに退場する

脳振盪は命に関わる怪我です

「脳振盪かもしれないし、大丈夫かもしれない」という場合は、「脳振盪かもしれない」と考えて今行なっている運動やスポーツをすぐに中止します

その場に医師やアスレティックトレーナーなどの脳振盪に詳しい方がいれば、すぐにその人に「脳振盪かもしれない」ことを伝えます

また、近くに監督やコーチ、チームメイトがいれば「脳振盪かもしれない」ということをすぐ伝えましょう

その方達が助けを呼んできてくれたり、練習や試合を一旦中止してくれます

反対に周囲の人間から「大丈夫かもしれないから練習や試合を続けろ」と言われる場合は、勇気は必要かもしれませんが「自分の命は自分で守る」為に、これ以上スポーツを続けるのは自分にとって非常に危険なのでその場から離れましょう

※「脳振盪って何?」という方はこちらのページをご覧ください

※「どういった症状があると脳振盪を疑う?」という方はこちらの記事をご覧ください

②医療機関でチェックを受ける

脳振盪を疑った場合医療機関にて診察をしてもらいます

受診する科は脳神経外科です

そこで診察やCTなどの画像検査を行なってもらいます

脳の中で出血が起きている可能性もあるので、その出血が判別できる画像検査は非常に重要になってきます

③しっかり休む

脳振盪になると脳がうまく働かない状態になります

それゆえに脳振盪になったら脳も身体も休ませる必要があります

「身体を休ませる」というのは寝る時間を多くしたり、学校や仕事を休むことです

「脳を休ませる」というのは例えば読書や動画視聴、勉強、スマートフォン、SNSでのコミュニケーションなど、これら全て脳を使うことになりますので、これらをなるべく避けます

脳と身体を休ませる期間は一概には言えませんが、脳振盪になってから24-48時間程度というのが最近の指標です

以前は脳振盪になったら症状がなくなるまで(頭痛など)、ずっと脳と身体を休ませるよう推奨されていましたが、今は「休ませすぎ」も好ましくないと考えられています

④時間をかけて回復する

「どれくらいで脳振盪から回復するのか」というのは本当に人それぞれです

なかなか回復しない人もいれば、順調に回復する人もいます

多くの場合、成人では2週間、子供では4週間程度で脳振盪から回復すると言われていますが、これ以上時間がかかる方もいます

脳振盪になってから最初の24-48時間は脳と身体を休ませますが、その後は少しずつ日常生活や学校生活を取り戻したり、軽めの有酸素運動を行なっていきます

脳振盪は脳がうまく働かない状態ですので、いきなりフルパワーで脳を酷使するようなことをすると脳振盪の症状が悪化してしまいます

ですので、脳振盪からの回復は時間をかけて少しずつ出来ることを増やしていくことが大切です

逆にこの回復過程で「試合があるから」などの理由で焦ってしまい必要なステップを飛ばしてしまうと、症状が長引いてしまうことも多くあります

⑤不安なことは相談する

脳振盪になって不安なこと、その復帰過程で不安なこと、いつ戻れるのか、どうすればいいのか

そういった不安なことは隠さずに医師やアスレティックトレーナーなどに相談しましょう

脳振盪になったことがあるチームメイトなども話を聞いてくれると思います

不安があれば1人で悩まずに相談しましょう

もし身近にそういった方がいなければこのブログからコメントやメッセージを送っていただいても大丈夫です


まとめ

もし自分が脳振盪になったと疑ったら、、、

①脳振盪を疑ったらすぐに退場する

②医療機関でチェックを受ける

③しっかり休む

④時間をかけて回復する

⑤不安なことは相談する

参照資料

concussion-infographic-handout.pdf

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