脳振盪の症状やスポーツ復帰までの男女差

文献など

スポーツ中の脳震盪が起きた場合、その症状やスポーツ復帰までの期間に男女差があることは知られています

この文献ではそのようなスポーツ中の脳震盪に関する男女差を研究した数多くの文献を精査し、実際にはどの様な違いがあるのか、もしくは考えられているほど違いはないのかをまとめた文献です

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文献内では男女差が確認されなかった研究結果も報告されているのですが、他の研究では男女差が見られたものが多数を占めており、総合的に考えると男女差はあると考えられています

ですので、ここでは男女差が見られたものを以下に簡潔にまとめようと思います

1 症状

・女性アスリートの方が急性期の症状が強く、症状が受傷後3ヶ月以上続くリスクが高い

・女性アスリートは特に脳震盪受傷後の偏頭痛の発生が起きやすい

2 認知機能

・女性アスリートは視覚的記憶(visual memory)、反応時間(reaction time)、感情認識(emotion cognition)の機能が低下しやすい

3 脳震盪からのリカバリー

・女性アスリートの方が復帰までの期間が長くなるリスクが高い(文献内で紹介されている研究では2.1日長い)

・女性ホルモンと脳震盪の受傷リスクとの関係性を示す研究がある(経口避妊薬を服用していない女性の方が症状の負荷が強いという結果がある。ただしまだ確定的なことではない)

4 前庭動眼機能

・ImPACT test, Post Concussion Symptom Scale,  Balance Error Scoring System, Vestibular/Oculo Motor Screeningでは、前庭動眼機能反射テスト(vestibular ocular reflex test)のみで男女差が認められた

5 歩行動作

・歩行中のシングルタスク(通常の歩行)とデュアルタスク(通常の歩行をしながら認知機能のタスクを行う:計算など)を行うと、女性の方がシングルタスクとデュアルタスクの間での歩行速度の変化が大きかった

6 心拍変動

・女性アスリートの方が心拍変動の反応は脳震盪により敏感になるとの研究方向がある

以上となります

個人的にはデュアルタスクでの歩行速度の変化は興味深かったです

これは脳震盪の評価にも使えそうですね

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました

参照文献

Sex-Related Differences in the Effects of Sports-Related Concussion: A Review.pdf

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